財産分与を金銭で受け取るか、不動産で受け取るかで大きく異なります。
財産分与を金銭で受け取る場合、「受ける側」には、税金はかかりません。
財産分与を不動産で受け取る場合は、都道府県によっては、「不動産取得税」を取られる可能性があります。
細かいことは都道府県庁または地方振興局にお尋ねください。更に所有者の名義変更に伴う「登録免許税」がかかってきます。
【不動産で財産分与・慰謝料を受ける場合の注意点】
財産分与や慰謝料の支払いを不動産で受ける場合には、登記をする際、登記原因
を「財産分与」とか「慰謝料」などにする必要があります。
登記の手続きを司法書士に依頼する際に、離婚することを隠して単に「妻名義にしてほしい」と依頼したために、登記原因が「贈与」になってしまい、あとで高い「贈与税」を課されそうになった例がありますので注意しましょう。
財産分与で、土地や家などをもらった場合は、その後の固定資産税はご自分で払わなければならないということをお忘れなく。
分与してもらった土地を5月に売って手放したという場合でも1年分まるまる取られます。
どれくらい払わないといけないかは、市区町村役場の固定資産評価証明と取って、市区町村窓口で聞いてください。
財産分与を金銭以外の資産で支払った側には、「譲渡所得税」がかかる場合があります。
譲渡所得とは、おおざっぱにいうと、例えば3000万円でマンションを買ったとする。これを譲渡するときの価値が4000万円になっていたとする。この差額1000万円が譲渡所得になります。
もう少しこまかくいうと、譲渡収入金額−(取得費+譲渡費用)=譲渡所得 です。
譲渡収入金額は、おおよそ渡す時の価値と思ってください。
取得費は、購入金額・減価償却・不動産取得税・登記費用・仲介手数料など、取得する際にかかった費用全般です。 ※購入金額は、家であれば、購入金額から減価償却分を引いた価値です。譲渡費用は、登記費用を負担した場合はその登記費用などです。
なお、譲渡するときの価値が、購入金額より低ければ、譲渡所得は当然ありませんので、譲渡所得税は取られません。土地でなく、家やマンションなら購入価格より価値が上がっているということは、あまりないでしょう。
上の例のように、譲渡するときの価値が、購入金額より高ければ、原則として
差額1000万円に譲渡所得税がかかってきます。
【譲渡所得税がかからない例外】
財産分与で不動産を与える場合でも、特例があり譲渡所得税を取られない場合もあります。
それは、自分が住んでいた居住用の不動産を与えた場合で、譲渡所得が3000万円以下の場合は、譲渡所得税を取られないというものです。
しかし、この特例を受けるには、「親族以外の者への譲渡」でないといけないので、
離婚成立後に財産分与しなければ、原則どおり譲渡所得税は取られてしまいます。この点は気をつけてください。なお、確認のため記述しておきますが、現金・預金で財産分与をした場合は、譲渡所得税は取られません。
また、ここでいう特別控除を受けるための「住むために使われている自宅」という条件は何も譲渡するときまで住んでいる必要はなく、「住むために使われなくなった日から3年を経過する年の12月31日までの譲渡」であれば、特別控除を受けることが可能です。 (*内縁の男女間ではこの控除を受けることはできません。)
※これは、基本的な部分です。色々な軽減の特例や控除もあります。ここに載せてい
るのは、あくまで基本的な概略です。詳しくは、税理士・税務署におたずねくださ
い。